5月の10連休中に、東北を巡る旅をしてきました。そのころは、ブログを立ち上げるつもりは一切なかったので、自由に旅していたのですが…(だから、写真はほとんどなし)
全く写真がないと申し訳ないので、JR八戸線の車窓から見た海岸線の写真を挟んでみましたよ。
八戸(青森県だよ)のバス事情については考えさせられた。
八戸は、多くの地方都市がそうであるように、主要鉄道駅(八戸駅。新幹線も停まるよ)と市の中心街が離れている。もっと言えば、市の中心街と、在来線の駅(本八戸駅)が、ちょっとだけ離れている。つまり、八戸駅から中心街方面は、バスとJRが競合関係にあるのです。
しかも、八戸駅から八戸の中心街に向けてのバスは、八戸市営バスと南部バスが競合している。片や赤字体質の公営バス、片やみちのりホールディングスに買収された赤字会社。本来であれば血で血を洗う対決になるはずであるが…
実際には、行政としての八戸市が間を取り持って、この4月から、八戸駅から八戸の中心街までの路線について、共同運行を行っている。
- 2社のバスが交互に運行して、約10分間隔で運行。
- 途中の経由地は異なる。2者で分担して、日赤経由は南部バスのみ、合同庁舎経由は市営バスのみが担当。分かりやすくすることで、乗りやすさを担保。
- 料金は、どちらも中心街まで300円。
間違いないのは、両者ともリソース(運転手と車両)が限られているうえに、利用者も少ないので、共同運行という「合法的」官製談合を行うことで、利便性と効率を確保しようという取り組み。
実際乗ってみると、確かに10分間隔での運行は乗りやすいし、利用者もほどよくいたから、この共同運行は成功の部類なんだろう。
八戸市のバス路線網は、「八戸駅~中心街」と「中心街~市内各地」の2パターンがメイン
ましてや、八戸のバス路線網は「中心街」起点の放射線状路線が市内のメインで、鉄道基幹駅の「八戸駅」と「中心街」を結ぶ線が市外への同線を確保する役割だから、「八戸駅~中心街」の効率化及び利便性の向上は、バス交通網を維持するためには必要だったんだろうな、と。特に南部バスは、事実上の倒産会社だし。でもね。
筆者は、神奈川県川崎市に居住している。もちろん八戸とは人口が格段に違うが、地元のバス事業者同士が苛烈な競争を繰り返すことで、日本全国において有数のバス路線網が築かれている。(近々、このブログにも書きたいです。)
地方バス路線における、合法的「談合」の進展について
行政が音頭を取って、地元バス事業者同士の合法的な「談合」を行う事例は、近年多いと感じている。九州産交の経営破たんを契機にした、熊本市営バスの民間譲渡にしろ、佐世保市営バスの全面民間譲渡にしろそうだ。もちろん、背景には「パイの小さい中で競争したら、公共交通は全滅する」という危機感があるのだろう。でも、少なくとも筆者は路線バスの競争による利益は利用者として受けていると感じている。
実は、その最先端が(もちろん八戸よりは大きいけれど)地方都市の岡山だったりする。ということで、次は岡山編につづく(笑・今日は書きませんwww)
コメント